「カメラを始めたいけど、レンズがいろいろあってよくわからない…」
「単焦点?ズーム?どう選べばいいの?」
そんなあなたへ。この記事は、カメラ初心者が最初につまずきやすい“レンズ選びの基本”を、プロの視点でとことんわかりやすく解説します。
カメラの世界に一歩踏み出す前に、この記事を読んでおけば安心です。焦らなくて大丈夫。ひとつひとつ、丁寧に説明していきます。
はじめに:なぜ「単焦点」と「ズーム」の違いが大事なのか?
レンズ選びは、カメラ選びと同じくらい重要です。
なぜなら「どんなレンズを使うか」で、あなたの撮る写真の印象がガラッと変わるから。
レンズには大きく分けて2種類あります。
- 単焦点レンズ:ズームできないレンズ。焦点距離が1つ。
- ズームレンズ:ズームできるレンズ。焦点距離が可変。
「単焦点の方がプロっぽい」とか「ズームの方が便利そう」など、なんとなくイメージはあるかもしれませんが、それぞれにはっきりとした違いと向き・不向きがあります。
ここからは、初心者の方にも分かりやすいように、図や例を交えて丁寧に説明していきます。
単焦点レンズとは? ―「ズームは自分の足でする」レンズ
✅ どんなレンズ?
単焦点レンズは、焦点距離が固定されたレンズです。
たとえば「50mm単焦点レンズ」なら、50mmの画角しか使えません。
ズームはできません。
「不便そう…?」と思うかもしれませんが、実はこの“シンプルさ”こそが、写真の質に直結する大きなメリットになります。
✅ メリット
- 画質がとにかく良い
レンズ構造がシンプルなため、シャープでクリアな写りになります。プロも愛用します。 - 背景を美しくぼかせる
F値が小さい(=明るい)ため、いわゆる“ボケ感”のある写真が撮りやすいです。ポートレートや料理写真に最適。 - 暗い場所に強い
明るいレンズなので、夜景や室内でもブレにくいです。 - コンパクトで軽い
小さいので持ち歩きに便利。旅行にもぴったり。
✅ デメリット
- ズームできない
構図を変えたければ、自分が前後に動く必要があります(でもこれは「考えて撮る」訓練にもなります)。 - 一つの画角に限られる
1本で対応できるシーンは限られるため、用途を考えて選ぶ必要があります。
ズームレンズとは? ―「1本で何役もこなす」便利レンズ
✅ どんなレンズ?
ズームレンズは、焦点距離を自由に変えられるレンズです。
たとえば「18-55mmズームレンズ」なら、広角(18mm)から標準(55mm)まで、1本でカバーできます。
多くの初心者向けカメラには、このズームレンズが「キットレンズ」として最初から付属しています。
✅ メリット
- 1本でいろんなシーンに対応
風景、スナップ、ポートレートまで幅広く使えます。 - 構図が変えやすい
ズームするだけでフレーミングを調整できるので、スピード勝負のシーンでも対応しやすいです。 - 初心者にとって扱いやすい
とりあえず何でも撮ってみたい段階なら、ズームの自由度は大きな助けになります。
✅ デメリット
- 単焦点に比べて画質は落ちやすい
ズーム機構があるぶん、どうしても描写力は劣ります(とはいえ、最近のレンズは性能もかなり向上しています)。 - F値が大きく、ボケが弱め
背景をしっかりぼかしたいときや、暗所撮影にはやや不利です。 - 重くなりがち
焦点距離が広いレンズほど、大きくて重くなります。
じゃあ、どっちを選べばいいの?
カメラ初心者にとって、最初のレンズ選びは迷いどころです。
ですが、ここでの選び方はシンプルに考えてOKです。
▼ とにかくいろいろ撮ってみたい → ズームレンズ
- 初めての1本には万能なズームが安心。
- 旅行・風景・日常スナップに向いています。
- 特に18-55mmや24-70mmなど、標準域をカバーするレンズがおすすめ。
▼ 背景をぼかしたい/写真にこだわりたい → 単焦点レンズ
- ポートレートやカフェ写真、物撮りに最適。
- 最初の単焦点には「50mm F1.8」などの“撒き餌レンズ”が人気。
- 軽くて安いものも多いので、2本目にちょうどいい。
最後に:レンズ選びに正解はない
カメラの世界は、「道具が違えば、撮れる世界も違う」奥深い世界です。
最初の1本で悩むのは当然。でも、最初は「これでいいかな?」で始めても大丈夫。
大事なのは、「撮ることを楽しむこと」。経験を積むうちに、自分に合うレンズが見えてきます。
あなたの“はじめの一歩”が、きっと素敵な写真の世界へつながっていますように。