【レビュー】スノーピーク「和鉄ダッチオーブン26」──一生モノの調理器具がキャンプにも家庭にも豊かさをもたらす

ダッチオーブンというと、無骨で重く、玄人向けという印象を持っている人もいるかもしれません。しかし、スノーピークの「和鉄ダッチオーブン26」はそのイメージを良い意味で裏切ります。重厚感のある鋳鉄製ながら、手入れのしやすさと機能性を兼ね備え、アウトドアでも家庭でも活躍する“本物”の道具です。

この記事では、和鉄ダッチオーブン26の構造・使い勝手・注意点をじっくり解説します。「これから長く使える道具を探している」という人には特におすすめです。


目次

製品の概要:日本製の高品質な鋳鉄クッカー

和鉄ダッチオーブン26は、スノーピークが日本の燕三条の職人技術と共同で作り上げた鋳鉄製の調理器具です。商品は以下の3つのパーツで構成されています。

  • リッド(蓋):オーブン調理に必要不可欠な蓋。重みがあり密閉性が高い。
  • スキレット:浅型のフライパン。単体で炒め物やステーキに使える。
  • ポット:煮込み・蒸し料理用の深型鍋。

すべて同径(φ26cm)で設計されているため、スタッキングしやすく収納性にも優れています。

また、素材にはダクタイル鋳鉄(球状黒鉛鋳鉄)を使用しており、一般的な鋳鉄よりも耐衝撃性が高く、割れや歪みに強いのが特徴。表面にはシリコン耐熱塗装が施されているため、シーズニング(油慣らし)不要で、買ってすぐに使い始められるのも魅力です。


特徴① 圧倒的な蓄熱性と調理の美味しさ

ダッチオーブンの真価は、なんといっても「蓄熱性」にあります。一度温まった鍋はなかなか冷めず、じっくりと食材に火を通すことで、素材本来の甘みや旨味を引き出します。

たとえば、玉ねぎを丸ごと煮込んだ場合。外はふわっと、中はとろけるように柔らかくなり、スープの旨味をぎゅっと閉じ込めた状態で仕上がります。野菜、肉、魚、どれをとっても「何かが違う」と感じる仕上がりになります。


特徴② 1台で多彩な料理に対応

この和鉄ダッチオーブンは、単なる鍋ではありません。構成パーツを組み合わせることで、以下のような多彩な調理が可能になります:

  • ポット+リッド:ローストチキン、煮込み料理、蒸し焼きなど。
  • スキレット単体:ステーキ、パエリア、朝食の目玉焼きやベーコンに。
  • リッドを裏返してフライパン代わりに:パンケーキやピザにぴったり。
  • ポット+スキレットでオーブン調理風:パンや焼き菓子まで対応。

さらに、キャンプでは直火や炭火、家庭ではIHやガスコンロと、あらゆる熱源に対応可能。アウトドアでもキッチンでも同じクオリティで料理ができるのは、他のダッチオーブンにはない強みです。


特徴③ 手入れがしやすく、経年変化も楽しめる

鋳鉄製の調理器具というと「手入れが大変そう」と思いがちですが、この製品は一線を画します。

  • シリコン耐熱塗装済みで、焦げ付きにくく、洗剤で洗っても問題なし。
  • 洗った後は水気を拭いて乾かせばOK。面倒な焼き慣らしは不要。
  • 長く使うことで徐々に表面に油膜が形成され、艶のある黒に変化していく。使い込むほどに「自分だけの道具」になる。

調理器具としての実用性だけでなく、愛着を持って育てられる存在でもあるのです。


使用して感じたメリット

  • とにかく料理が美味しく仕上がる:火の入り方が違い、食材の旨味が生きる。
  • 一台で完結する万能性:荷物を減らしたいキャンプに最適。
  • 日本製の信頼感:燕三条産というだけで品質の裏付けになる。
  • 自宅でも使えるデザインと機能性:アウトドアだけに留まらない使い道。

注意点とデメリット

  • 重い:総重量約8kg。持ち運びには覚悟が必要。特に女性やソロキャンパーは慎重に検討すべき。
  • リフター(蓋つかみ)は別売り:高温になったリッドを持ち上げるために専用リフターを用意したい。
  • 急な温度変化はNG:水をかけて急冷すると割れや反りの原因になる。冷ますときは自然放熱が基本。

まとめ:一生モノの相棒が欲しい人へ

スノーピークの「和鉄ダッチオーブン26」は、ただの調理器具ではなく、“育てる道具”です。手入れを重ねるうちに艶が出て、使えば使うほど愛着が湧く──そんな魅力があります。

価格は約28,000円と安くはありませんが、品質・性能・多用途性を考えれば納得の価値があります。「道具にこだわりたい」「一つの道具で幅広い料理を楽しみたい」「家庭でもアウトドアでも使えるものを探している」──そんな人に心からおすすめできる逸品です。

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