【レビュー】スノーピーク「リトルランプ ノクターン」──小さな灯りが生み出す、静かで穏やかなキャンプの夜

キャンプの夜を過ごす時間。それは、食事や焚き火、語らいなど、非日常の空間がもっとも豊かに感じられるひとときです。そんな夜に必要なのが「灯り」。しかし、ただ明るければ良いわけではありません。時には、**柔らかく静かに灯る“癒しの光”**が欲しくなるものです。

スノーピークの「リトルランプ ノクターン」は、そんな“灯りの質”を大切にした、手のひらサイズのガスランタン。キャンプサイトにほっとする静けさを添えてくれる、小さくて特別な存在です。


目次

製品スペック

項目詳細
商品名Little Lamp Nocturne(リトルランプ ノクターン)
ブランドスノーピーク(Snow Peak)
サイズ約47×40×105mm(使用時)
重量約102g
使用燃料スノーピーク製OD缶(ガス缶)
燃焼時間約35時間(GP-250ガス缶使用時)
点火方式マッチやライターによる手動点火(イグナイターなし)
価格帯約4,500〜5,000円(税込)前後

小さな炎が生む「癒しの空間」

リトルランプ ノクターンは、一般的なガスランタンとは異なり、メインの照明としての明るさはありません。それでもキャンパーの間で高く評価されている理由は、その炎の美しさと揺らめきにあります。

ガラスの細長いホヤから立ち上がる小さな炎は、ろうそくのように柔らかく、風に揺れながら静かに灯ります。この光は決してまぶしくなく、見る者の心を落ち着けてくれるような穏やかさがあります。

焚き火が鎮火した後、テーブルにノクターンだけが静かに灯っている──そんな情景は、まさにキャンプならではの贅沢な時間を感じさせてくれます。


実際の使用感:使いやすく、どこにでも連れていける

■ コンパクトで軽量

手のひらに収まるコンパクトさと、約100gという軽さで、まったく荷物になりません。バックパックや小物入れにサッと入れておけるので、ソロキャンプや登山キャンプにも最適です。

■ 専用ケース付きで安心

付属のハードケース(もしくはソフトケース)は、割れやすいガラス部分をしっかり守ってくれます。移動中の破損リスクも低く、安心して持ち運べます。

■ 燃費がとても良い

ガスの消費量はごくわずかで、250gのOD缶(GP-250)を使えば最大35時間も連続点灯が可能です。1泊2日〜2泊3日程度のキャンプなら、燃料を気にせず使い続けられます。


使い方と注意点

● 着火方法

ノクターンは点火装置(イグナイター)を搭載していないため、ライターやチャッカマンで手動着火します。ガラスの隙間から火を差し入れ、燃焼部に火を移す必要があります。

※ 風が強い日は着火に少しコツが要りますが、慣れれば簡単です。

● 火力調整も簡単

ガス量の調整つまみを使えば、炎の高さや揺れをある程度コントロール可能。小さく静かな炎を楽しむもよし、やや強めにして明るさを出すもよし。自分好みに調整できます。

● 取り扱いにはガラスの保護を

ホヤ(ガラス部分)は細く薄いため、使用後はしっかり冷ましてから収納を。衝撃で割れやすいため、運搬時には専用ケースかクッション材で保護しておくのがおすすめです。


ノクターンが向いている人

  • ソロキャンプやデュオキャンプで、静かな夜を楽しみたい人
  • 強い照明よりも、雰囲気重視の“揺れる灯り”を大切にしたい人
  • コンパクトなサブランタンを探している人
  • スノーピークのギアでサイトを統一したい人
  • ミニマルで美しい道具を愛でたい人

デメリット・注意点も正直に

  • 明るさは極めて控えめなので、メインランタンには不向き
  • 風が強いと炎が不安定になることもある(風防を併用すると◎)
  • 手動着火のため、ライターやマッチは必須
  • ガラス製なので、取り扱いには気を遣う必要あり

とはいえ、これらのデメリットは「ノクターンが本来果たすべき役割」と照らし合わせると、むしろ魅力の裏返しでもあるとも言えます。


総評:炎の美しさを“楽しむ”ためのギア

スノーピーク「リトルランプ ノクターン」は、単なる照明器具ではありません。それは、夜のキャンプサイトに小さな癒しの時間を灯す道具です。

ガスランタンという機能に加えて、「雰囲気を作る」「空間を整える」「心を落ち着ける」──そんな感覚的な価値が詰まっています。価格も手頃で、ソロキャンプからファミリーまで幅広いシーンで使えるこのランタンは、初心者の最初の1台としても、ベテランの“静寂のお供”としてもおすすめです。

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