はじめに:「ひとりの時間」を楽しむ、という贅沢
「ひとりでキャンプって、なんだかちょっと寂しそう」「準備や道具、全部ひとりで大丈夫かな……」そう思っていませんか?
実は今、静かなブームとなっているのが“ソロキャンプ”。
ひとりだからこそ味わえる、自由で、深くて、じっくりとした時間が、心をリフレッシュさせてくれると注目されています。
でも、いざ始めようと思っても、何から手をつけていいかわからないし、失敗もしたくない。
そんな不安を抱えるあなたのために、この記事ではソロキャンプをゼロから丁寧に解説します。
キャンプ歴10年以上のアウトドア&防災アドバイザーが、これから始めるあなたの“最初の一歩”を後押しします。
Step1:まずは「自分が何をしたいか」を想像してみよう
ソロキャンプの魅力は、「自分の好きなことだけ」を、誰にも気をつかわず、思う存分できること。
でも逆に、自分のしたいことが明確でないと、何を用意すべきか分からずに混乱してしまいます。
たとえばこんな過ごし方:
- おしゃれなテントを飾って、可愛いキャンプ飯を作って写真をたくさん撮りたい
- 焚き火の火をぼんやり見ながら、お気に入りのコーヒーを静かに楽しみたい
- 自然の中で読書や日記を書きながら、自分と向き合いたい
- とにかくリフレッシュしたい。スマホをオフにして何もしない贅沢を味わいたい
あなたの「やってみたいこと」が決まれば、それに必要な道具や場所が自然と見えてきます。

Step2:キャンプ場選びは最重要。安心・安全がカギ
ソロキャンプは自由な反面、ひとりだからこそ「安全」が最優先です。行き当たりばったりはNG。
チェックすべきポイント:
- 実際に利用した人のレビューを確認(ブログ・SNS・口コミなど)
- ファミリーや女性キャンパーが多い場所は安心度が高い
- 夜間も管理人や警備が常駐しているか確認
- スーパーやコンビニ、温泉施設などが近くにあるかをマップで確認
- 事前にキャンプ場に電話して、ソロ利用が可能か問い合わせる
※初めては「今まで一度行ったことがある場所」か、「アクセスが簡単な場所」がおすすめです。

Step3:道具選びは“軽く・簡単・安全”が鉄則!
ひとりで運ぶ・設営するキャンプ。荷物が多すぎたり、扱いにくい道具を持って行ってしまうと、思った以上に大変です。
必ずやっておきたい準備:
- 荷物を一度家で並べて背負ってみる
- テントの設営練習を家や公園などで事前にしておく
- 重すぎない、設営が簡単な道具を選ぶ(ワンタッチテントなど)
疲れてしまうと楽しめないので、「ラクに扱えるか?」を最優先に考えてください。

Step4:防犯と火の取り扱いには細心の注意を
「自然の中だから油断しがち」ですが、防犯意識は必須です。
実際に起きているトラブル:
- キャンプ場での盗難(椅子・ライト・テーブルなど)
- 焚き火の火が風で飛び、テントや芝が燃えてしまう事故
対策はこの3つ:
- 道具は目の届く範囲、もしくはテントの中にしまう
- 焚き火をするなら、離れるときに火を小さくし、隣のキャンパーに声をかける
- ランタンやバーナーは安定性・耐風性が高いものを使う
“もしも”を想定して、備えることがキャンプの安全につながります。

Step5:食材は「買いすぎない・調理しやすい」がベスト
ひとりだとつい張り切って食材を買いすぎがち。でも、調理も片付けもひとりです。
こんな工夫がおすすめ:
- 前日に食材をカット・仕込みして持参(タッパーやジップ袋が便利)
- ワンプレートで完結するメニュー(ホットサンド・焼きそば・スープなど)を選ぶ
- 残り物が出ないように食材は少なめに計画する
片付けがラクだと、その分ゆっくり自然を楽しむ時間が生まれます。
Step6:予定は“少なくていい”のがソロキャンプ
やりたいことを詰め込みすぎると、かえって「全然できなかった…」と後悔しがち。
初心者におすすめの考え方:
- ひとつだけテーマを決める
例:「焚き火料理に挑戦」「朝まで星空を眺めてみる」など - 「できたらいいな」くらいのゆるい計画を立てる
気が向いたらやる、気が乗らなければやめる。それがソロキャンプの醍醐味です。
最後に:不安でも大丈夫。ソロキャンプは「自分を楽しむ旅」
ソロキャンプは、決して「孤独」なものではありません。
自分の好きなことを、好きなだけやる。誰かと比べなくていい。自然と向き合うことで、心が落ち着き、次の日からの暮らしが少し軽くなる。
それがソロキャンプの本当の魅力です。
最初の一歩は、ちょっとの勇気と、しっかりした準備。それだけで、世界が変わるかもしれません。