はじめに:レンズのこと、なんとなく難しそう… そう思っていませんか?
カメラを買おうとしたとき、いきなりぶつかる壁が「レンズ、いろいろありすぎ問題」。
「単焦点? ズーム? F値? なにそれ?」 「結局、どのレンズを選べばいいの?」
そんなふうに思っているあなたは、全然おかしくありません。
実は、みんな最初はそこでつまずきます。むしろ、わからなくて当たり前。
でも大丈夫。このページでは、
- レンズ選びで知っておきたい基本の用語
- 焦点距離・F値って何?
- 単焦点とズーム、どう違うの?
これらを、できるだけむずかしい言葉を使わずに、ていねいに説明していきます。
これからカメラを楽しみたいあなたの「最初の不安」が、少しでも軽くなりますように。
まず知ってほしい。レンズって、そもそも何をするもの?
カメラ本体だけでは写真は撮れません。
「レンズ」は、光を集めてカメラに届ける役目があります。
レンズが違うと、「写る範囲」「遠さ」「背景のボケ具合」などがガラッと変わります。
でも、いきなり「このレンズがいいですよ」と言われてもピンとこないですよね。
だからこそ、まずはレンズの基本用語を知っておくと、安心して選べるようになります。
焦点距離(しょうてんきょり)ってなに?
📏 カンタンに言うと「どれくらい広く写せるか・どれくらい大きく写せるか」を決める数字です。
「mm(ミリメートル)」で表されていて、レンズに「50mm」や「24-70mm」と書いてあります。
焦点距離が小さい → 広く写せる(広角レンズ)
- 風景写真や、室内でみんなを入れて撮りたいときにぴったり。
- 例:16mm、24mm など。
焦点距離が大きい → 遠くのものを大きく写せる(望遠レンズ)
- 運動会で走る子どもや、鳥、月、遠くの山を大きく写したいとき。
- 例:85mm、200mm など。
こんなイメージ👇
焦点距離 | 写る範囲 | こんなときにおすすめ |
---|---|---|
16〜35mm | 広く写る(広角) | 風景、建物、室内、集合写真 |
50mm | 自然な見え方(標準) | ポートレート(人物写真)、スナップ |
85〜200mm | 遠くを大きく写す(望遠) | 動物、スポーツ、子どものイベント、月 |
📸 ざっくり言うと、
**「広く写すなら小さい数字」「遠くを大きく写すなら大きい数字」**と覚えておけばOK。
F値(えふち)ってなに?
💡 「背景がどれくらいボケるか」と「どれくらい明るく撮れるか」を決める数字です。
これもレンズに「F1.8」や「F4」などと書いてあります。
F値が小さい(F1.8など)
- 背景がふわっと大きくボケる。
- 暗い場所でも明るく撮れる。
F値が大きい(F8〜F16など)
- 全体にピントが合いやすい。
- ボケは少なく、くっきり写る。
例:
- 背景をふんわりボカして、人物を引き立てたい → F1.8
- 風景や集合写真で、全部ピントを合わせたい → F8
背景のボケ具合は、写真の「やわらかさ」「雰囲気」に直結します。
最初はピンとこないかもしれませんが、
「ボケの量=写真の印象を変える」と思っておくといいですよ。
単焦点(たんしょうてん)レンズってなに?
🎯 焦点距離が1つだけのレンズです。
ズームできません。
「え? ズームできないなら不便じゃない?」と思うかもしれません。
でも、単焦点レンズにはこんなメリットがあります👇
- 背景がとてもきれいにボケる(F値が小さい)
- 明るく撮れる
- 写真がシャープできれい
つまり、ズームができないぶん、その焦点距離での写りがとても美しい。
特に「50mm F1.8」の単焦点は「神レンズ」と呼ばれることもあります。
価格も比較的お手ごろで、カメラ初心者さんの「はじめての1本」にぴったり。
ズームレンズってなに?
🔍 焦点距離を変えられるレンズです。
「24-70mm」など、数字が2つ書いてあるものがズームレンズ。
1本で「広角」も「標準」も「少し望遠」もできるので、
「最初に1本だけ選びたい」というときにはとても便利。
ただし、ズームレンズは「F値が小さいタイプ」は高価なものが多いです。
背景のボケ感や暗い場所での強さは、単焦点より少し弱め。
単焦点とズーム、どう選べばいい?
単焦点レンズ | ズームレンズ | |
---|---|---|
焦点距離 | 1つだけ | 変えられる |
ボケ感 | よくボケる(F値が小さい) | ボケは少なめ(F値が大きめ) |
明るさ | 明るい | 暗め(高価なレンズは明るい場合も) |
使いやすさ | 自分で動いて構図を決める | その場で焦点距離を変えられる |
価格 | 比較的安いモデルも多い | 幅広い(高いものもある) |
どのレンズを選べばいいの?
🔰 「まずは失敗しない1本」を選びたいなら、この2つから選ぶのがおすすめ:
- 50mm F1.8の単焦点レンズ
→ 背景がきれいにボケる。人物もスナップもOK。
→ 値段もお手ごろで「写真が楽しくなる」1本。 - 24-70mmのズームレンズ(キットレンズでもOK)
→ まずは1本でいろいろ撮りたい。広角も標準もできる。
→ とりあえず何でも撮りたい人向け。
おわりに:レンズのことがわかると、写真がもっと楽しくなる
「レンズってなんだか難しそう」「どれを選べばいいかわからない」。
そう思うのはあなただけじゃありません。
でも、焦点距離とF値が何かを知っておくだけで、
レンズ選びはぐっとわかりやすくなります。
たった1本のレンズが変わるだけで、
「なんだか写真がうまくなったかも?」と感じることもたくさん。
このページが、あなたのカメラ生活のはじめの一歩になりますように。
わからないときは、何度でもここに戻ってきてくださいね。